弘前大学地域創生本部では、令和5年6月19日(月)に弘前市と共催し、弘前市民文化交流館ホールにて「第1回 放課後の子どもの居場所づくりを考える研修会」を開催しました。
はじめに、「地域とつながった児童館と児童クラブ~岩木児童センター ドラマ・ちっく・タイムの事例紹介~」をテーマに弘前市岩木地区地域おこし協力隊 太田 歩 氏、岩木児童センター 竹内 佐智子 館長、高橋 絵理 氏から演劇教育の取組事例発表が発表されました。
「ドラマ・ちっく・タイム」は即興での身体表現を中心とした劇あそび「ドラマっぽいあそび」のことで、月に一度20人程で岩木児童センターの遊技室で行われています。
太田氏は地域おこし協力隊としての絵本の読み聞かせ活動から岩木児童センターとのつながりが始まり、竹内館長からはコロナ禍であっても新しい風を児童センターに取り入れて欲しいと太田氏を受け入れた経緯の説明がありました。また、この取組に一緒に参加している高橋氏からは「この劇あそびを通して、考える力がついてきて意思表示ができるようになった」と子どもたちの成長を感じているとコメントがあり、毎回子どもたちと楽しく活動している様子が発表されました。最後に太田氏は「将来、子どもたちがこの取組が楽しかったと振り返り、一緒に演劇の仕事ができたら嬉しい」と抱負を語りました。
全体コーディネーターの岩手大学教育学部准教授 深作 拓郎 氏から「子どもが育つ場で地域の大人が一緒に育つ」という大事な視点があり、子どもと大人の好関係が出来ており豊かな実践取組になっていると講評がありました。
次に、「子どもの居場所としての児童館・児童クラブ」をテーマに京都市修徳児童館 木戸 玲子 館長の講演が行われ、「児童福祉法」、「児童館ガイドライン」、「放課後児童クラブ運営指針」の中の地域との連携に関する内容を読み解き、修徳児童館での地域とつながる事例紹介がありました。
木戸館長から「地域の理解は子どもの安全につながり、地域が子どもの居場所になることは「コドモノのミカタ」が多様にあり子どもの味方をしてくれる大人がたくさん存在しているということになります」とお話がありました。最後に修徳児童館の地域の方々が創立20周年を祝う動画も流され、参加者は笑顔で見入っていました。
今後は、講師を各児童館・児童クラブに派遣してあそびの実践研究が行われる予定です。