令和4年6月10日(金)、弘前市こども家庭課と共催している「放課後の子どもの居場所づくりを考える研修会」が「児童館・児童クラブにおけるデイリープログラムのあり方について」をテーマとして弘前市民文化交流館ホールにて開催されました。
初めに、東京都世田谷区立希望丘青少年交流センター 下村 一センター長から今回のテーマについて講演があり、「児童館ガイドライン」や「放課後児童クラブ運営指針」にも記されているように、子どもの権利条約の理念を基準に据えることを基本に、児童館・放課後児童クラブで実践するプログラムは余白を残しておくこと。児童厚生員や放課後児童支援員は遊びの阻害要因をなくし、子どもが自ら遊ぶことを支援する姿勢が大切であること。そして、子どもが何もしないことを尊重し、まずは子どもの話しを聞き、寄り添う姿勢を持つこと。これらを日常的に重ねていくことで、子どもたちが素で居られる居場所になって欲しい、などのポイントが示されました。
引き続き、弘前市致遠児童センター 福士 智絵主任からは、デイリープログラムのあり方について致遠児童センターでの取り組みが報告されました。デイリープログラムを基準としながらも、保護者から要望の多い宿題に取り組む時間の前に遊びの時間を設けたところ、児童が来館する時間が早まったこと、宿題に集中して取り組む様子が見られたこと等の児童の変化や意見ボックスの設置、中学生タイムの実施についても報告されました。
次に、下村氏、福士氏、弘前大学 深作拓郎講師の三者でのシンポジウムでは、職員間での話し合いの大切さや児童館・児童クラブは中学生の利用も可能であること、中高生への周知の仕方や関わり方なども議論されました。
最後に参加者からも質問を受け付け、遊びの施設利用の割り当ての仕方や人気の遊びについて、利用児童の減少の問題など各児童館・児童クラブが抱える課題についても議論されました。
今後は、講師を各児童館・児童クラブに派遣して行う実践研究が行われる予定です。