令和3年2月6日(土)、弘前市教育委員会と共催し「第2回弘前市公民館関係職員研修会」を弘前大学創立50周年記念会館岩木ホール・会議室にて開催しました。「オンライン講座に向けて,事例から学びオンラインツールを体験する」をテーマに、公民館職員、生涯学習担当職員等を対象に行い、32名の参加がありました。
最初に、野口 拓郎氏(弘前市公民館活動等活性化アドバイザー)による講義「今年度の公民館アドバイザーの活動報告及び移住に関する報告」がありました。公民館運営をオンラインで行うメリットとして、
・少し体調が悪く参加しづらい日や悪天候の日でも、自宅もしくは公民館から会議や研修に参加できる
・録画機能があるので、後日でも研修や講座の内容を確認できる
等が挙げられ、実際に市内公民館でZoomを用いた職員会議や研修会を実施する様子を報告いただきました。
続いて、深作 拓郎(弘前大学教育学部 講師 兼 地域創生本部 地域創生人材育成部門 部門員)による「弘前大学でのオンライン事例紹介」があり、他県の講師をオンラインで繋いだ実際の研修会の様子や、その時の参加者の反応を紹介。オンライン研修は、“3密を回避できるのでコロナ禍でも実施しやすく、遠方からでも参加しやすい”メリットの半面、“機材やネットワークのトラブルが起きやすい”等のデメリットもある、という報告がありました。
平山 健一氏(青森県企画政策部 地域活力振興課 人づくりグループ 主幹)による「青森県におけるオンライン研修会の事例紹介」では、青森県で開催しているセミナーや講座をオンラインで実施した事例を報告。「あおもりグローバルアカデミー」では、ロンドン在住の講師をZoomで繋ぎ、講義やワークショップを開催している様子や、新型コロナウイルス感染拡大の影響により会場で開催できなかった講座を急遽オンラインに変更し、開催できた事例等を紹介。最後に、「これからオンライン講座を運営してみたい方は、“とりあえずやってみる”ところから始めて、“どうしてもダメなら人の手を借りる”ことをお勧めします」とのお話がありました。
柴田 浩氏・佐藤 智美氏(中央公民館)の「中央公民館でのオンライン事例紹介」では、SNSツールを用いて公民館のファンを増やした実例を報告。地元のフォロワー(ファン)を増やすために、地域密着型の企画を立てる・更新頻度を上げる・新企画を定期的に始めるなど、様々な工夫を紹介してくれました。
次に、野口氏によるワークショップ「オンライン会議システムやSNSツールを試してみよう」を実施。参加者には3部屋に分かれてもらい、それぞれの教室でオンラインツール(Zoom)を体験してもらいました。
参加者はミーティングID・パスワードによる参加方法や、文字で質問等ができるチャット機能、参加者のグループ分けが自動でできるブレイクアウトルームを体験。また、背景を自由に変更できる“バーチャル背景”や、拍手・いいね!などの反応が絵文字で出る“反応ボタン”では、参加者から「面白い!」「これなら簡単に使えそう」などの声がありました。
最後に、越村 康英(弘前大学教育学部 准教授)から講評があり、「コロナ禍で浮き彫りになった地域課題や地域の人々の暮らしの課題を的確に捉え、公民館では何ができるのかを検討していくことが大切」「オンラインはひとつのツールとして用いることは大切だが、オンラインに頼らない公民館運営も重要」等のお話がありました。
参加者からは、「様々なリモート会議の様子が分かり、予想以上に活用できそうだと思った」「オンライン研修はコロナ禍の中有効であるが、実施するための機器やWi-Fiなどの環境整備が優先であると感じた」等の声をいただきました。