弘前大学では、本学と包括連携協定を締結している県内自治体・金融機関等の若手職員(連携推進員)が、様々な視点や観点から地域課題や地域活性化について学ぶ機会を提供しています。
令和7年11月14日(金)に開催した第8回定例ミーティングでは、講師に人文社会科学部の古村健太郎准教授をお迎えし、「ワクワクしないとはじまらない!~地域課題解決を楽しんでみるための手立て」と題して、講義と演習を実施しました。
前半は、古村先生がこれまで学生と実践してきた取組を紹介いただきました。ジェンダーについて考えるきっかけを作ることを目的とした楽曲制作プロジェクト、大鰐町や弘南鉄道とコラボレーションしたお化け屋敷の実施などについて、学生とのエピソードを交えながらお話しいただきました。地域課題の解決にあたっては、「ないものねだり」よりも「あるものみつけ」で、あるものを活かすための方法を考えていくことや、目的やターゲットを明確にしたうえで、課題解決に向かっていく過程を楽しむこと、さらに認識のズレを生む可能性がある「思考停止ワード」(活性化、まちづくり等、何か言っているようで何も言っていない言葉)に注意することなどについてお話があり、参加者にとって沢山の気付きがあった講義でした。
後半の演習では、グループに分かれて「牛乳の流通を考えるゲーム」(新潟大学 澤邉潤准教授との共同開発)を実施しました。このゲームは乳業メーカーの社長として経営を行う形式で、社会構造を理解し、事業の失敗を疑似的に体験することを目的として開発されました。古村先生からは小学校5年生の社会科や農業高校等において教材として活用されていることや開発に至るまでの経緯などのお話があり、自らが楽しんで課題解決することの重要性が改めて強調されました。
参加者からは「この街なんて…と謙遜するような風潮を変えられるよう、まずは自分が楽しもうと思う。」「仕事でも求められていることや期待されていることをただ淡々とこなしているだけで、楽しむことを忘れていたと気付いた。」といった感想が寄せられるなど、有意義なミーティングとなりました。
次回(12月19日)は、本学大学院生との交流会を開催します。卒業論文や将来、学生生活、さらには、地域の魅力等について、現役大学院生と意見交換していきます。






