弘前大学地域創生本部では、令和5年2月23日(木・祝)に弘前市と共催し、弘前大学創立50周年記念会館岩木ホールにて、放課後の子どもの居場所づくりを考える研修会を開催しました。
はじめに、東北大学加齢医学研究所 教授 瀧 靖之 氏から「脳科学から見た子どもに必要なこと」をテーマとした基調講演が行われ、様々な研究データを基に子どもの脳に良いとされる運動、楽器演奏、食事などについて説明があり、参加者は興味深く聞き入っていました。
その後の実践研究発表では、妖精のしろちゃんから届くメッセージに沿って植物や昆虫を探す「野あそび」を8月に行った三岳児童センターから、当日の音に注目して植物や昆虫を探した様子と、その後自主的に実施した計5回の「野あそび」の様子が発表され、五感を刺激する体験が大人になって生きる力になっていき、私たちのやっていることはとても意味があると強く感じたと報告がありました。
次に、9月10日(土)に「運動あそび」を行った裾野なかよし会からは当日の王様陣取りの動画を交えた発表があり、研修後も楽しかった感覚が残っており、工夫して楽しいことを考えてやっていきたいと報告がありました。
最後に、10月115日(土)に2万7千個の紙コップを使い「感覚・造形あそび(紙コップランド)」を行った船沢児童館から、研修会当日の様子とその後、自主的に3回実施した様子が発表され、今後も大人が介入し過ぎず、楽しい時間を過ごしていきたいと報告がありました。
引き続き講評が行われ、株式会社陸奥新報社営業企画室 次長 工藤 瑠美子 氏からは、取組を重ねることで子どもたちに変化、発展が見られることからあそびの継続が大切であること、子育て世代に向け配慮ある声掛けもできる人材育成が重要であり、この研修会の取り組みが全国に広まって欲しいと講評がありました。
次に、「運動あそび」の講師も務めた宮城県名取市下増田児童センター 館長 渡邊 由貴 氏からは、子どもたちにとっての体験の大切さ、子どもと一緒に楽しんで共有する体験を増やしていく事が児童厚生員にはマストであると講評がありました。
この研修会は、子どもたちの放課後のより良い居場所づくりを目指し、弘前市と共催で来年度も引き続き開催される予定です。