令和3年1月22日(金)、弘前市民会館大会議室にて、児童厚生員やなかよし会などの学童スタッフ等を対象とした「第3回放課後の子どもの居場所づくりを考える研修会」が開催されました。最初の実践研究発表では、9月に運動あそびを実施した大成なかよし会、10月に紙コップランドを実施した岩木児童センターの職員が登壇しました。
大成なかよし会は、「せまい空間でも安全にできる遊び・学年を超えて遊べるあそび」をテーマに、せまい教室内でも出来る遊びや、広い空間で思いっきり体を動かす遊びの様子を紹介。初めはあまり乗り気ではなかった高学年も、対戦などのゲーム性が高いプログラムになると積極的に作戦を考えたり、リーダーシップを発揮していた様子を紹介してくれました。
岩木児童センターでは、造形あそびをテーマに実施した「紙コップランド」について、当日の子どもたちの楽しそうな様子や、研修後も子どもたちが紙コップランドをアレンジして遊ぶ様子を紹介。学年によっての遊び方の違いや、普段大人しい子が積極的に参加して遊ぶ様子を報告してくれました。
最後に、三和児童会、千年児童センター、致遠児童センターの実践研究発表の感想がありました。各館とも、運動あそびや紙コップランドでの子どもたちの様子や、遊びを通して普段は見られなかった子どもたちの新たな一面などを細かい描写を交えながら発表してくれました。
研修会全体の総括として、青森県教育庁生涯学習課 地域連携推進グループマネージャーの三浦 博明氏より講評をいただきました。三浦氏からは、
①時間:子どもたちにとってホッとする場所、そういう時間を過ごせる場所でなければいけない。
②空間:運営者にとって効率的な視点だけで考えず、子どもたちの精神的空間であることが必要。
③仲間:子どもをしっかりチームでみる、子どもの仲間をしっかり見る。
以上の三間(三つの間)を、各児童館運営できちんと振り返りをしてほしいとの講評がありました。
最後に、名取市下増田児童センター館長の渡邊 由貴氏から、「遊びの中の“勝ち負け”の概念を壊し、動いていることが楽しいと子どもたちに思わせること」の重要性や、「今回の遊びのプログラムに溺れずに、遊びの特性や効果を職員が検証し、子どもの様子に合わせてプログラムを出して行く必要がある」とのお話がありました。また、「子どものうれしいことや楽しいこと、悲しいことを共有できる大人でいれるか、そのためには一人ひとりを丁寧に見て、子どもたちのリアルツイートをきちんとキャッチし、否定しないことが大切」との講評がありました。
参加者からは、「子どもとの関わりの中で一人一人を丁寧に見て関わっていくこと、自分の気持ちを共有したいと思える支援者でいられるように努めていきたいと思った」、「発想を変えるだけで、今の現場・現状を何倍も良くしていけると気付けた」などの声をいただきました。