弘前市で令和元(1)年6月25日に開催されたイベント「岩木山1625大作戦」(津軽富士:岩木山の標高(1,625m)にちなんで)の一環として,30年前の平成元年6月25日に岩木山の9.5合目登山道付近に埋設した木製のタイムカプセルを掘り出し開封しましたが,カプセル内部に雨水や泥が流入し,保存状態が悪く,劣化していることから,その場での確認作業を断念することとなりました。
そこで当日,イベントに参加していた本学研究・イノベーション推進機構・山科特任助教の紹介により,本学人文社会科学部で文化財の保存を専門とする片岡太郎講師が復元に向けた作業を7月上旬から始め,本学学生や弘前市職員の協力を経て,令和元年9月5日(木)に弘前市岩木庁舎多目的室にて,説明会が行われました。
説明会当日,メディア関係者10社が取材に訪れ,今回のイベントにおける関心度の高さを感じられました。
弘前市から今回の概要説明があった後,山科特任助教が紹介に至った経緯が説明され,引き続き,片岡講師から「真空凍結乾燥機」を使用してタイムカプセル内の埋設物の真空凍結乾燥を開始し,乾燥させた後,埋設物を取り出し,固着した埋設物をピンセットや竹串で取り剥がし,付着した土の除去そして,判別整理や平成元年イベントに参加された関係者への調査など復元に向けた作業内容の説明がありました。
メディア関係者からは,真空凍結乾燥とはどのような作業や,真空凍結乾燥の期間,さらには復元された割合等々の質問が多数ありました。
一般公開については,令和元年9月6日~令和元年12月27日まで,弘前市岩木庁舎1階の正面玄関付近にガラスショーケースで展示されています。
『岩木山1625大作戦「夢のタイムカプセル開封」イベント』埋設物確認状況及び一般公開に係る説明会を実施
更新日 2019.09.13