【研究】弘前大学卒業後、青森県内で研究を続ける|弘前大学 地域創生本部

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【研究】弘前大学卒業後、青森県内で研究を続ける

Acali

青森で研究を続けるリケジョ
リンゴを土壌から変えていく

澤田歩

研究員 澤田歩さん

研究員としての道を選ぶか?県職員として残るか? 組織改正により2009年、青森県内の試験研究機関が統合されて地方独立行政法人青森県産業技術センターが誕生した。澤田歩さんは当時31歳。今後の人生を大きく分ける選択を迫られていた。

澤田歩

澤田さんは研究員として進む道を選んだ。りんご試験場から改称された「りんご研究所」に配属。迷いはあったという。しかし、数年ごとに担当が変わり、マルチに仕事を覚えていく県職員より、一つのことに特化した研究職を目指す方が自分の性分に合っていたと振り返る。「大学卒業後に感じていたことは、圧倒的に知識が足りないこと。そんなタイミングで研究から離れるかもしれない環境に身を置くことは避けたかった。なにより、こつこつと勉強を積み重ね、自然のメカニズムを掘り下げて追求していくことが楽しかった」。

澤田さんは園芸好きな母や自然破壊を警鐘する書籍や映画などの影響を受け、自然環境に興味を持ち始めた。田舎育ちということもあり、四季によって変化する植物や豊かな自然に触れ、「自然を守りたい」といった漠然とした夢も抱き始めていた。「子どもの頃は理科や算数が得意だったが、社会はまったくダメだった」と澤田さん。弘前大学を選んだ理由は、新設される農学生命科学部が、関わっていきたいと希望する自然と自分が得意とする理系の知識が活かせられるのではという考えから進学した。

目標を定め、一人の社会人として

現在の研究はリンゴ栽培を土壌や肥料の観点から支えるというもの。研究者が少ない業界である上、1年で出せる成果はわずかである。毎年探り探りで行なっているが、県内で果樹の土壌肥料分野を専門に研究しているのはただひとりであり、まさに孤軍奮闘と言ってふさわしい。「研究には成果が求められる。それを外部にきちんと説明・報告しなければいけない。好きなように研究だけをやり続けていればいいというわけはない。社会に出ればどこでも同じことだと思うが」。

澤田さんが続ける研究の目標は、「生産者に役立つ技術を残すこと」。かつて抱いた「自然を守る」という夢にはまだ遠いが、少しずつ貢献できているのかもしれないと、信じている。

澤田歩
澤田歩

澤田歩さんからのメッセージ

  • 「得意なことを見極める!!」とメッセージを残す澤田さん。大学時代の研究経験が今の仕事につながっていると経験を語る。

澤田歩

  • 青森県七戸町(旧天間林村)出身
  • 弘前大学農学生命科学部卒
  • 勤務先:(地独)青森県産業技術センター りんご研究所

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