第1回 中泊町放課後児童クラブ支援員スキルアップ研修会 (令和2年9月17日・18日)を開催

更新日 2020.09.21

令和2年9月17日(木)と18日(金)、中泊町と共催し、「第1回中泊町放課後児童クラブ支援員スキルアップ研修会」を開催しました。中泊町放課後児童クラブ支援員を対象に、「子どもにとって適切な放課後児童クラブの運営とあり方について」をテーマとし、講師は宮城県名取市下増田児童センター館長の渡邊 由貴 氏が務めてくださいました。

この研修の特色は、現場を熟知した管理職クラスの児童厚生員(児童厚生一級特別指導員)が、町内の児童クラブを訪問して視察で得られた課題や工夫点を拾い出し、それを基に翌日に講義と意見交換を通して深め合う実践的プログラムになっているところです。

1日目は、講師が前日視察した中泊町内にある薄市小学校・武田小学校にある児童クラブを訪問し、子どもたちが放課後に生活している様子や放課後児童支援員の子どもへの言葉がけや関係性、施設の状況等をメインに視察されました。

翌日の講義では、まず前日の視察で得られた状況についての解説がありました。両児童クラブともに学校の敷地内に設置されていますが、薄市は校庭にある元教員宿舎を転用した施設であるのに対して、武田は余裕教室を転用しているという点で大きな違いがありましたが、武田では、カラー布ガムテープを活用した色別ラインを取り入れることで、狭小スペースを上手く活用して遊びや生活の空間を確保していること、子どもたちの視線に合わせた掲示がなされていたことが紹介されました。薄市では、子どもが書いた作品や遊びの余韻を残すことで、子どもたちの居場所としての意識をより高めていることや子どもと支援員の良好な関係性を構築していることが紹介され、それぞれの児童クラブが工夫して運営している点を評価してくださいました。

そして、講師が勤務する名取市下増田児童センターでの実践を例に、「“子どもの権利条約”の条文解説と学童保育への活かし方」について事例紹介がありました。下増田児童センターでは、利用する子どもたちが日々の生活のなかで生じるトラブルを「子ども会議」を開催して子ども同士が納得いくまで話し合い、おもちゃの使い方や遊び方、一つひとつの行事などを決めて行っている様子が紹介され、そこで子どもたちに当事者性がうまれ、自分たちで自分たちの居心地の良い居場所を築いていく機会を保障することの大切さについて講話されました。

また、参加者に事前アンケートをとっていた質問事項について、渡邊館長の実践に基づいた回答があり、遊びの種類を増やしていくための情報ツールの紹介や遊びを取り入れる際の着目点などについて助言がありました。発達にデコボコのある児童への対応については、その子だけでなく子ども一人ひとりを理解すること、そのためには記録(日誌)を的確に録り、活かすことが大切である。それを継続していくことによって、子ども理解につながりトラブル回避が予見できるようになると助言がありました。

参加者からは、「“自分で考えて行動できる子”“地域へ出て行ける力のある子”にクラブの子どもたちが育つ様適切な支援をしていきたい」「子ども一人一人が主体性をもって児童クラブで過ごせているか考えさせられました」などの声をいただきました。

中泊町内にある児童クラブ視察 ①中泊町内にある児童クラブ視察
中泊町内にある児童クラブ視察 ②中泊町内にある児童クラブ視察
研修会の様子 ③研修会の様子
研修会の様子 ④研修会の様子

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